きょうは太陽、地球、月が一直線に並び、地球の影がすっぽりと月を覆い隠す「皆既月食」が起こる日だ◆しかも、月が一年で最も地球に近づく「スーパームーン」。月が欠け始めるのは夕方からで、午後8時9分から約20分間、皆既月食が続く。明け方だった3年前の月食に比べると、今回はちょうどいい時刻。ただ、残念ながら天気があまり良くない。早かった梅雨入りが余計にうらめしくなる◆月は人類にとって最も身近な星だ。だが、どうやって月が誕生したのかをはじめ、まだまだ分からないことばかり。月食も地球から見れば月が欠ける現象だが、月から見れば太陽が欠け、暗くなるだけ◆ただ、地球から月が全く見えなくなるわけではない。地球の大気の影響で太陽の光が屈折したり散乱したりして地球の裏側に回り込み、隠れている間も赤い光が月をかすかに照らす。だから、月食といえば「赤銅色」。いつもの輝きに比べると不吉なイメージもあるが、「暗黒になるのはかわいそう」という、地球の思いやりかもしれない。物事は、どこに視点を置くかで全く違った実相になる◆月と地球は、はるか昔からの付き合い。月にすれば、地球は青く美しい星に見えているだろう。今夜は月と地球のつながりに感謝する夜になればいい。少しの時間でいい。晴れ間がのぞくことを祈ろう。(義)

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