住宅街の間を流れる小川で明滅を繰り返すホタル=佐賀市伊勢町(長時間露光撮影)

 佐賀市内の住宅街を流れる小川で、初夏の訪れを告げるようにホタルが飛び始めている。淡い光を放ち、ゆっくりと明滅しながら闇夜を漂っている。

 旧長崎街道沿いの佐賀市伊勢町や六座町を流れる川幅2~3メートルのいくつかの小川で、無数のホタルを確認できた。川そばにある六座町の北面天満宮にも「ほたるが飛んでいるよ」と案内が掲示され、地域住民に初夏の風物詩として親しまれている。

 辺りが薄暗くなると、通りがかった人が足を止め、静かに目をやっている。近所の60代男性は「50年前はもっと多く飛んでいた。川の流れが緩やかで卵が定着して毎年飛び立ってくれている」と話す。

 地元住民が年に2回川底を清掃し、ホタルが住みやすい環境作りを続けてきた。水路網の活用保全に取り組む佐賀市の「さがクリークネット」の川﨑康広さん(38)は「ヘドロなどがなく、昔からの環境が守られているいい例。生物多様性をみんなで維持していくことが大事」と話す。

 ホタル観賞は雨が降る前の蒸し暑く、風がない日がおすすめ。(写真と文・鶴澤弘樹)

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