鳥栖-鹿島 後半34分、逆転ゴールを決め喜ぶ鳥栖MF樋口雄太。右はDF飯野七聖=鳥栖市の駅前不動産スタジアム(撮影・鶴澤弘樹)

 サッカーJ1サガン鳥栖はリーグ公式戦第15節第1日の22日、鳥栖市の駅前不動産スタジアムで鹿島アントラーズと対戦。後半、FW山下とMF樋口がゴールを決め、2―1で今季初の逆転勝ちした。

 監督交代後、公式戦10試合負けなし。怒濤(どとう)の勢いで上位争いに食い込んできた「上昇軍団」をついに止めた。「全員が最後まで粘り強く戦った結果が今日の勝利につながった」とMF樋口。今季初となる逆転勝利の立役者となった背番号10は、チーム一丸を強調した。

 上位戦線に名を連ねる鳥栖の真価が問われる戦い。今季初めて前半に先制を許す展開となったが、選手の動きに焦りはなかった。後半はギアを上げ、ボールを失った時の切り替えを徹底。試合の主導権を握ると開始早々、FW山下の2戦連発弾で早くも追い付いた。

 勢いは止まらない。後半34分、MF仙頭からペナルティーエリアで受け取ったパスを樋口が右足で直接振り抜くと、低い弾道のシュートは鹿島ゴールへ一直線に吸い込まれていった。満面に笑みを浮かべながら、ファンが待つゴール裏を駆け回り、仲間と抱き合って喜びを爆発させた。

 直近の2試合は優位に進めながらも引き分け。だた、金明輝(キン・ミョンヒ)監督が「負けないことも大切で、ポジティブな要素」と語るように、得点が奪えない状況でも、選手1人1人がシステムを生かすためのボールの受け方、立ち位置を冷静に判断してきた。その成果が、強豪に先制されながらも逆転できる結果へとつながった。

 同組だったルヴァン杯で1分1敗の相手にきっちりとホームでお返しをしてみせた。樋口は「もっともっと戦う姿勢や背中で引っ張るようなプレーをやっていきたい」。上峰町出身で下部組織育ちの秘蔵っ子がもたらした「勝ち点3」は、これまでとは違う自信をチームにもたらすはずだ。(井手一希)

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