大雨警報が出て伊万里市役所内に設置された災害情報連絡室=20日

新たな「大雨・洪水警戒レベル」

 佐賀県内は20日、梅雨前線の影響で激しい雨が降り、伊万里市では5月の市内での1時間当たりの雨量で観測史上最多となる61・5ミリを記録した。「避難勧告」を廃止して「避難指示」に一本化した改正災害対策基本法が施行された初日だったが、激しい雨が長引かなかったこともあり県内では避難指示は発令されず、混乱も見られなかった。

 佐賀地方気象台によると、佐賀市北山では1時間に50ミリを記録した。20日の降り始めから午後9時までの雨量は伊万里市で130ミリ、嬉野市で119ミリなど4地点で100ミリを超えた。

 改正災害対策基本法は、市区町村が住民に避難を促す情報をシンプルにして、逃げ遅れを減らす狙いがある。防災情報を5段階に分類した「大雨・洪水警戒レベル」を併せて改定し、災害発生の恐れが高いレベル4に勧告と指示を併記していたのを改め、指示に一本化した。

 伊万里市では午後0時20分までの1時間に60ミリ超の激しい雨が降り、市は各地区のコミュニティセンターに自主避難所を開設した。市の担当者は「雨雲の動きから避難指示を発令するまでには至らないと予測できたので、慌てることはなかった」と話した。武雄市や杵島郡江北町は災害の恐れがあるレベル3の「高齢者等避難」を発令した。

 改正法を巡っては、5月下旬や6月に広報することを予定している自治体がある。九州北部が平年より20日早く梅雨入りしたことで、周知が十分ではない側面があるとみられ、地域住民にどう浸透させ、災害対応への意識を醸成していくかが課題になる。

 気象台によると、21日は前線が九州の南海上まで南下し、県内は曇りになる見通し。(取材班)

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