購買部でパンと飲み物を購入する男子生徒=小城市の小城高

 生徒たちの高校生活を支え、空腹も満たしてくれる購買部。県中部の読者から「高校に購買部がなくて困っている」という声が佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)に届いた。調べてみると、県立高の約3分の1の校舎で購買部がなかった。記者は高校時代、週に3日以上は購買部を利用し、人気のパンを目当てに昼休みが始まるとすぐに購買部に走った記憶も…。県内の事情を取材した。

 「駅から高校までにコンビニなどの店がない。パンを売る自動販売機はあるが、すぐに売り切れてしまう」。多久市の多久高に子どもが通う40代の母親は「せめて学用品ぐらいは学校で買えるようにしてほしい」と話した。

 購買部は、パンやおにぎりなどの軽食のほか、学校指定の靴下や文房具などが購入できる。制服のシャツや体操服、弁当を注文できる学校もある。県教育総務課によると、県立高33校(36校舎)のうち購買部がないのは11校舎だった。購買部のない高校でも、パンの自販機や弁当の訪問販売などはあった。

 多久高では、以前は購買室があったが、10年前の改修工事の際になくなった。同校の高取靖弘教諭(54)は「人件費や生徒の利用が少ないといった問題があり、廃止された」と話す。3年の小松穂乃香さんは「中学校時代にも購買部はなく、必要なのかどうかイメージが湧かない」と話す。同3年の久富舞耶さんは「クラスでは9割以上の生徒が弁当を持参している」と話し、「親は『毎日作るのが大変』と言っていた」と苦笑いした。

 一方、購買部のある小城高。ある生徒は「クラスの多くは、弁当以外に購買部でパンなどを買っている」と説明する。週に数回利用する3年の江里口滉さんは、自転車で通学しており「朝は時間がなくコンビニに寄れない。校内で軽食を購入できるのは助かる」。同3年の鳥飼朋樹さんは「量も種類も多いため、パンの自販機よりも購買部を利用する」と話した。

 同課によると、購買部は各高校やPTAが独自の予算で運営している。担当者は「購買部が必要だという声は理解できるが、学校側の予算の兼ね合いもある。各学校で現実的な判断をしてほしい」と述べた。(中島野愛)

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