粘土で紐(ひも)を巻き上げるように側面を積む「紐つくり」の後、叩いて成形し表面は石で模様を入れた『銀彩叩き大壺』。最大直径82センチ、高さ70センチ

閑古錐窯の山本英樹さん

 黒髪山の麓にある閑古錐窯(かんこすいよう・旧陶仙房)は山本英樹さん(56)が窯主です。陶器の食器や花器を制作しています。

 実家は窯元で自然に陶芸家を志すようになり、県立有田工業高窯業科に入学。卒業後、実家や三重県伊賀上野市の故番浦史郎氏に師事し、個展を中心に陶芸作家として活動しています。

 玄釉(げんゆう)やブロンズ釉、ガラス釉を施したシンプルなデザインの器は「料理の表情を変えてくれる器」と和洋食の料理家から高い評価を受けています。もてなし料理から普段使いまで広く使える家庭食器としても人気があり、多くのファンを魅了しています。

 玄釉は鉄のような黒色に近い質感のある釉薬。ブロンズ釉は銅のような光沢のある茶褐色の色を発色する特長があります。ガラス釉はよく使われる透明感のある釉薬ですが、安定して発色させるのが難しい釉薬だそうです。「玄釉、ブロンズ釉は修行に行く前から試作を始め、完成させたオリジナルの釉薬」と語る山本さん。

 息子さんが窯の仕事に加わり、余裕ができ「自分が作りたいと思う作品づくりに打ち込むことができる」と大物の花器や壺(つぼ)にも挑戦し、新たな道を切り開いています。電話は090(8403)6233です。

(地域レポーター・二宮幸枝=江北町)

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