孤立しがちな被害者の声に耳を傾ける相談員=佐賀市

 犯罪被害者を支援する認定NPO法人「被害者支援ネットワーク佐賀VOISS」に寄せられた性被害やドメスティックバイオレンス(DV)などに関する相談は2020年度、計394件に上り、前年度の2・4倍に増えたことが分かった。相談先を探し、たどり着いた新規の相談者が増える傾向があり、新型コロナウイルスの感染拡大と長期化も影響しているとみている。

 20年度の延べ相談件数は715件で、過去10年で2番目に多かった。「強制性交、強制わいせつなど」が279件(前年度105件)、「ストーカー・DV」が115件(同57件)で、大幅に増加した。月ごとに見ると、1回目の緊急事態宣言解除後の6月ごろから相談が増え始め、その後は前年の相談件数を超える状況が続いている。

 自分が置かれた状況など、考えが整理しづらい人も多く「どんな相談に応じてもらえるのか」「(困っているが)相談先が分からない」などの問い合わせが多い。「ウェブで見た」とメールで連絡が入ることも増えている。訓練を積んだ相談員による対応や臨床心理士によるカウンセリングなど、本人の希望をくみ取りながら支援を続ける。

 藤井一臣事務局長は「新型コロナで経済的に不安定になり、そのいらだちが弱い立場の人に向かう傾向もある。相談にたどり着ける人ばかりではなく、数字は一部のもの」と説明した。その上で「一人で抱え込まないよう、相談の場があることを多くの人に知ってほしい」と呼び掛ける。

 相談は平日午前10時~午後5時、電話0952(33)2110。(川﨑久美子)

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