佐賀県立図書館(佐賀市)が、県内の近世史に関わる史料を活字化するシリーズ「佐賀県近世史料」の第10編(宗教編)第7巻を11日、刊行する。全40冊刊行予定の通算29冊目で、佐賀藩の支藩に伝わる寺社資料と、明治政府の神社調査資料「神社調」を併せて収録している。

 今回取り上げた寺社資料は、佐賀藩の支藩である小城藩、鹿島藩、蓮池藩と、親類同格の多久家、武雄鍋島家、諫早家に残されていた。

 このうち、三支藩の一つ、蓮池藩の史料は「東西伽藍記」と名付けられているが、藩領が佐賀・神埼と、杵島・松浦・藤津の東西に分かれていることに由来する。

 多久家の高野寺(武雄市北方町)では毎年正月21日に注連を張り、どのような罪人であっても注連の内に走り込めば罪が許されるという、「アジール(聖域)伝承」とみられる記述が興味深い。

 武雄鍋島家の領内にある黒髪山の由来では、黒髪山大権現に姿を変えて現れた女神イザナミノミコトが、頭にまとっていた黒いかつらを、男神イザナギノミコトへ投げつけたことから高い山、黒髪山が生まれたと記している。また、黒髪山山頂の天童岩に巻き付いて毒を吐く大蛇を、源為朝が弓で殺したという説話も詳しく記している。

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