踏切番が遮断機を降ろすと、急行・出島、弓張が駅舎に滑り込む。「ひじぇんやまぐち~ひじぇんやまぐち~」。鉄道員が線路に降り、長崎、佐世保から来た二つの汽車を連結する。ホームでは常盤軒のおじさんが「べんと、べんと~」。玄関口ではユタカタクシーが乗降客を運ぶ。昭和の駅は活気に満ちていた。

 JR長崎線と佐世保線の分岐駅、肥前山口。今日も博多や長崎、佐世保に向かう列車が行き交う。子どもの頃から「よそ行き」好きで、隣町のこの駅は憧れの大都会・博多への玄関口だった。普通列車で全路線を制覇する旧国鉄の「いい旅チャレンジ2万キロ」の挑戦もここから始めた。

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