日本銀行佐賀事務所は30日、2021年春の佐賀県内の金融経済概況を発表し、全体の景気判断について「持ち直しつつある」と2期連続で据え置いた。新型コロナウイルスの影響で宿泊や飲食、運輸などは厳しい状況が続いているが、その他の業種が着実に回復していることから判断した。

 主要項目である個人消費は「緩やかに持ち直している」と2期連続で判断を据え置いた。県内の百貨店・スーパーでは2月以降、新型コロナが小康状態となり、催事が好調だったほか、「巣ごもり需要」で食料品がよく動いた。

 製造業の生産は「持ち直している」と3期連続で引き上げた。食料品が好調なほか、医薬品も持ち直している。

 先行きについて蔵本雅史所長は「ワクチン接種が進めば前向きな動きが期待できる」としつつ、「現在好調な家電や自動車などの耐久消費財の需要が頭打ちするタイミングが、旅行・観光などの回復より前に来ると、個人消費が悪化する懸念がある」と説明。労働者1人当たりの所得が下がり続けていることと合わせて、注視する必要があるとした。(大橋諒)

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