GW(ゴールデンウイーク)に突入した。今年は日並びがよく、平日のきょうを休んで7連休という人もいるだろう。とはいえコロナ禍は収まらず、「ステイホーム」の家庭が多いのでは◆昨年のGWも巣ごもりを余儀なくされ、小欄で「断捨離に挑戦したい」と書いた。あれから1年。自宅の机上を見るとため息が出る。「モノ」が多い◆原因の一つが本。努めて図書館から借りるようにしているが、購入すればいつでも、繰り返し読める。片付けの極意は「捨てること」だが、本は捨てられない。脳の容量に制限はないと信じ、可能な限りページを開く◆将棋の羽生(はぶ)善治(よしはる)九段は自著『捨てる力』で「ひとつの手を選ぶことは、それまで考えた手の大部分を捨てること」と記す。「そんなばかな」と思うことから創造は生まれる。新しい発想を得るためには、羽生さんが語るように「記憶も前例も意識して手放さなければいけない」のだろう。古びた常識は捨て去り、知識は「知恵」に深化させたいと思う◆一方でこの一年、私たちは「不要不急」の定義に悩まされてきた気がする。誰かにとっての不要不急を「至急必要」と思う人がいる。その逆もあるだろう。捨てるための取捨選択は意外に難しく、だから肩の荷も簡単には下ろせない。まずはモノから。よし再挑戦だ。このGW中の断捨離に。(義)

下記のボタンを押すと、AIが読み上げる有明抄を聞くことができます。

このエントリーをはてなブックマークに追加