災害時の計画にLGBTなど性的少数者への配慮を記載している自治体

 性的少数者への配慮に関する記載(抜粋)

 LGBTなど性的少数者に対する災害時の配慮について、47都道府県と20政令指定都市のうち、70%の47自治体が地域防災計画や避難所運営マニュアルなどに盛り込んでいることが24日、共同通信のアンケートで分かった。避難所に男女別のトイレや入浴施設しかなくて困るなどといった当事者の声を背景に、大半の自治体がここ数年で記載を追加。対応が急速に広がってきた。

 一方で、記載の内容には濃淡があり、具体的な記述がない自治体もある。偏見や差別を背景に、自分の認識する性である「性自認」や性的指向を伏せる当事者が多い中、プライバシーを守りながら現場でどう支援するかが課題になりそうだ。

 「災害時の対応を定めた文書に性的少数者への配慮に関する記載があるか」との質問に、「記載がある」と答えたのは佐賀県など30都道府県と17政令市。「記載を追加する方向で検討中」とした自治体も6あった。「記載はなく、追加も検討していない」は13自治体、「その他」が1自治体だった。

 具体的な記載内容は(1)男女別に限定しないトイレの設置(2)更衣室や入浴施設の個別利用化(3)相談窓口の設置―など。

 このほか、愛知県は避難所運営マニュアルで「生理用品や下着など周囲に人がいる中で受け取りにくい物資を個別に届けられるような仕組みを検討」などと例示した。

 性的少数者を巡っては性的指向や性自認が本人の同意なく暴露される「アウティング」の問題があるが、佐賀県は防止策として「避難者カードに任意欄を設ける」ことなどを挙げた。

 熊本市は、2016年の熊本地震を受け「当事者支援団体から対策の要請があった」と説明。香川県も当事者団体から要望を受けたとしている。

 自治体の取り組みが広がる一方で、国の災害関連文書にはほとんど記述がなく、国の対応を求める声も出ている。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加