新型コロナウイルスのワクチンの集団接種の予約について、唐津市は23日の会見で、無料通信アプリLINE(ライン)を使用することを明らかにした。コールセンターと併用で予約を受け付け、接種時期や会場の情報の通知もする。佐賀県内では唐津市を含め8市町がラインの採用を予定したり、既に導入したりしている。データ管理の安全性は「総務省が確認している」と受け止めている。

 唐津市は、ラインでの予約は集団接種だけで、24時間受け付ける仕組み。自宅に送付された接種券の番号などを入力し、日時や場所を予約してもらう計画で、名前や住所などの入力事項は検討を進めている。

 新型コロナワクチン接種対策室の中村勝室長は「ラインは幅広い世代で慣れている人も多く、スムーズに予約ができる」と話す。市は現在、医療従事者と介護施設の入所者に向けてワクチンを接種している。一般市民は75歳以上の高齢者からで、5月中旬に接種券を発送して予約を開始し、6月に接種を始める見込み。

 ラインを県内で利用するのは唐津市のほか、伊万里市、多久市、神埼市、神埼郡吉野ヶ里町、三養基郡基山町、上峰町、東松浦郡玄海町。

 ラインを巡っては3月、利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧できたことが判明、国は各省庁などの機密性のある情報のやりとりを一時停止した。LINE社が自治体向けに開発しているワクチン接種予約システムについて加藤勝信官房長官は3月29日の会見で「データの取り扱いを確認しつつ、開発を継続することには問題がないと考えている」と述べている。

 唐津市は「LINE社が国内でデータを管理していることを総務省が確認した」として採用した。多久市も「個人情報は国内の委託業者が国内で保管しており、流出の危険性は少ない」と受け止めている。

 利用しない自治体は「コールセンターを委託した業者のシステムになかった」(杵島郡白石町)、「もともと予定にない」(三養基郡みやき町)ことなどを理由に挙げている。(横田千晶、石黒孝、山口貴由)

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