納富彩子さん

タンポポ紋蓋碗・小(上左)、同・大(上中)、海藻紋蓋碗(上右)とタンポポ紋湯飲み(手前)

 彩(だむ)工房は武雄市山内町にある納富彩子さん(47)が営む工房です。納富さんは呉須を含ませた濃筆(だみふで)を巧みに使う「濃み技法」を用いた染付の器を中心に制作しています。

 「有田焼は天然の磁石を砕いた粘土で作られています。筆に絵の具を含ませて描くと生地に水分が吸い込んでいき、まるで和紙に絵を描いているよう」と話す納富さん。染付の1級技能検定士と伝統工芸士の資格を持ち、余白を生かし繊細な絵柄が描かれた作品には定評があります。主な作品は皿、湯飲み、マグカップ、プレート、ふた付きの茶わん、豆皿、花瓶など。

 「絵柄は作品の形状を見て、時間をかけて決めます」と絵柄のモチーフはタンポポやシダ、樹木の葉などの植物や動物で、時には食卓の食材がモチーフになることも。筆は鹿の毛の細い筆を愛用しているそうで、繊細さの中にも濃さや太さがあり、遠近感を出す工夫をしています。

 「絵を描くにはエネルギーが必要。手間をかけた分、見て使ってくださる方が癒やされる、と言われるものを作りたい」。令和の時代も今まで通り手間をかけた仕事をしていきたいと抱負を語ります。電話は0954(45)5437。

(地域レポーター・二宮幸枝=江北町)

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