利活用に向けて「北城内えんマルシェ」が開かれる舞鶴荘の「舞鶴テラス」=唐津市北城内

内部見学で公開される舞鶴荘1階の喫茶室=唐津市北城内

 「炭鉱王」と呼ばれた高取伊好(これよし)(1850~1927年)ゆかりの大正期の建物で、7年前に閉鎖された唐津市北城内の「舞鶴荘」の敷地内で23、24の両日、建物を保養所として利用していた九州電力主催によるマルシェ(市場)が開かれる。歴史のある建物を残してほしいという声は根強く、九電の担当者は「マルシェは具体的な活用への第一歩。地元の皆さんとともに考えたい」としている。

 舞鶴荘は1922(大正11)年、高取伊好が娘婿の住居として建設。その後、62年ごろから九電が社員の保養所として利用した。2011年の東京電力福島第1原発の事故の影響で、玄海原発(東松浦郡玄海町)が全基停止し、それに伴う電気料金の値上げに絡んで資産売却の対象となり、14年3月に閉鎖された。

 当初、売却が検討されたが、「建物の取り壊しをやめてほしい」との声が地元から上がり、売却話はいまは休止状態になっている。

 九電は18年に玄海原子力総合事務所を開設。住民との交流を推進しており、舞鶴荘についても「地域発展のための重要な場所」と位置づける。マルシェ開催を計画し、昨年7月ごろから庭の草刈りや木々のせん定、塀を覆うツタの除去などを進め、建物東側は「舞鶴テラス」に生まれ変わっている。

 両日は「北城内えんマルシェ」と題し、飲食店やキッチンカーが出店するほか、パドルを使ってこぐサーフィン「スタンドアップパドルボード」(SUP=サップ)の体験会や建物内部の見学会もある。

 昨夏から舞鶴荘の敷地にSUPのボードを保管し、今回の体験会の講師を務める藤川雄大さん(31)は「施設はSUPをした人たちの休憩や談笑の場になっている。海や川に近く、唐津の良さを実感させてくれる場所」と話す。

 マルシェは両日とも午前10時~午後4時まで。SUPの体験会は事前申し込みが必要。問い合わせは玄海原子力総合事務所、電話0955(80)2220。SUPの申し込みは藤川さん、電話090(4722)8644。(中村健人)

このエントリーをはてなブックマークに追加