佐賀県内の住宅確保給付金の支援実績(2020年度)

 収入減で住居を失う恐れがある人の家賃相当額を一定期間支給する「住居確保給付金」の申請が2020年度に急増したことが、佐賀県のまとめで分かった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚生労働省が申請要件を緩和したことが背景にあり、申請件数(速報値)は、前年度の12倍にあたる273件に上っている。

 住居確保給付金はもともと離職した人や失業状態の人が対象だったが、新型コロナによる雇用情勢悪化を踏まえ、厚労省が20年4月に申請要件を緩和した。例えば、パートやアルバイトの人の勤務日数が週5日から3日以下に減った場合なども申請対象にしている。

 県福祉課によると、支給が決まったのは申請の79%にあたる217件で、支給総額は2884万2720円(前年度は203万6800円)。申請、支給決定ともに最も多かったのは昨年5月で、申請が93件、支給決定が72件だった。緊急事態宣言に伴う休業要請が影響したとみられる。

 1月の支給決定は2件だったが、再び増加傾向にあり、年度末の3月は11件となっている。

 佐賀市福祉・就労支援室によると、窓口で受けた相談は昨年4月が54件、5月が59件。「制度の内容を教えて」「自分は対象になるか」といった電話相談を含めると、さらに数字は膨らむという。給付金の支給期間は原則3カ月間だが、事態が好転せず、再延長を求める人もいるという。

 新型コロナの感染状況によっては、さらに住まいの確保に不安を抱える人が増えることも予想される。市の担当者は「住居確保給付金はセーフティーネットの一環。窓口に相談してほしい」と話している。(川﨑久美子)

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