議会人事を決める臨時佐賀県議会が20日から3日間の日程で開かれる。焦点の議長ポストは最大会派の自民党から選出される見通しだが、近年は会派内で山口祥義知事に対峙する姿勢の違いが鮮明化している。議長候補の絞り込みは「知事との距離感」を最大の争点に、3人を軸に展開するとみられる。ほかに議長経験者や副議長経験者を推す動きもあり、候補選考にはいつにない緊張感が漂う。

 新議長は事実上、定数38(欠員2)の過半数を占める自民党(25人)の候補から選出される。当選6回の藤木卓一郎氏(53)=小城市=が3回目となる挑戦の意向を固めたほか、前回も名乗りを上げた当選5回の土井敏行氏(67)=鹿島市、当選4回で初挑戦の大場芳博氏(71)=唐津市=が意欲を示す。

 自民会派は議長ポストを「1期2年」「連続再任なし」としており、3月に急逝した桃崎峰人前議長は4月で交代の予定だった。桃崎氏の在任中は、県政史上初となる本会議での予算案に対する付帯決議や36年ぶりの予算案の修正可決で山口知事と厳しく対峙した。「行司役」として明言こそ避けていたが、九州新幹線長崎ルートについても県が反発している全線フル規格に向けて積極的に議論すべきとの考えだった。

 候補者では、藤木氏が一般質問などでフル規格に前向きな主張をしてきた。一方、土井氏はフル規格に慎重な姿勢を見せる。大場氏は「諸課題に是々非々で向き合う」との考え。会派内からは「議会と山口知事の距離感が最大の争点であることは間違いない。加えて本人の能力や実績が問われる」との声が上がる。

 他会派も「最近の自民は反知事派と知事派に分かれ、まるで違う会派のようだ。候補選考は相当、熱を帯びるのでは」と注視する。

 臨時議会初日の20日、自民会派はまず新しい議員団会長を選び、その仕切りのもとで議長候補の選任を進める。5月末には党県連の役員も改選期を迎える。現在、県連会長や幹事長、政調会長が県議ポストになっており、議会人事とも連動しながら決めていく。

 1年交代を申し合わせている副議長は、当選4回の中から原田寿雄氏(64)=西松浦郡有田町=の選出が有力視されている。

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