佐賀大農学部の大島一里教授(63)=植物病理学=を中心とする研究グループが植物ウイルスを分析し、ユーラシア大陸における拡散経路を世界で初めて解明した。変異などを繰り返しながら、17世紀ごろから西から東へとさまざまなルートをたどりながら伝播していたことをまとめ、3月の「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。

 大島教授は、大根やキャベツなどアブラナ科の野菜を枯らすモザイク病の原因で、葉をまだら模様にする「カブモザイクウイルス」を研究。世界の研究者と協力してさまざまな国から500株以上を採集し、ゲノム(全遺伝情報)解析とバイオインフォマティックス(生物情報学)を用いて、系統ごとの分布と分子レベルの進化の時間を調べた。

 大島教授らは以前の研究で、地中海沿岸や欧州に分布する野生のランに感染していたカブモザイクウイルスが、約1200年前から農作物に感染するようになったとウイルスの起源を突き止めていた。今回の研究で、それが変異などを繰り返しながら、17世紀ごろから、東へ広がったことを明らかにした。

佐賀新聞電子版への会員登録・ログイン
この記事を見るには、佐賀新聞電子版への登録が必要です。
紙面購読されている方はダブルコースを、それ以外の方は単独コースをお申し込みください
佐賀新聞電子版のご利用方法はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加