国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りから24年になった14日夜、排水門の開門を求める研究者らによる座談会がオンラインで開かれた。環境への影響を解明しなければ有明海の再生はないとして、開門調査の必要性を強調した。

 自然科学などの研究者らが報告した。熊本県立大の堤裕昭教授は、閉め切り後に諫早湾の潮流が弱まり、赤潮被害が深刻化したと指摘し「潮受け堤防を作ったこと自体が大きな間違い。海況の悪化は、浄化機能を持つ干潟をなくしたことも大きい」と主張した。

 開門調査を求めて訴訟に加わる漁業者も発言し、太良町大浦の平方宣清さんは「捕れるイイダコは今年、最盛期に比べて10分の1以下に減った。海底に酸素がなく、えさになる底生生物が育たない」と訴えた。

 市民団体「有明海漁民・市民ネットワーク」が主催し、約60人が聴いた。(中島幸毅)

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