香港の高級和食料理店向けにレンコンの輸出を始めた黒木農園(杵島郡白石町)の黒木啓喜代表=同町

 黒木農園(杵島郡白石町、黒木啓喜代表)が香港の和食料理店向けにレンコンの輸出を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い関東向けの出荷が影響を受ける中、販路を多角化するとともに、海外での「白石レンコン」のファン獲得につなげる。

 佐賀銀行が昨年10月に開いたウェブ商談会がきっかけとなった。商談会には香港の高級和食料理店の総料理長やバイヤーなどが参加し、事前に送った試食品を確認しながら現地と佐賀銀行本店をつないだ。黒木農園のレンコンは「スイートコーン並みに甘くて、ねばりもある」と高い評価を得たという。

 昨年11月から週1回のペースで福岡空港経由で輸出を始め、今年3月末までに計15回、計約50キロを送った。現地の高級和食店では、煮物やからしレンコン、サラダとして提供されている。産地から香港の料理店までわずか2日で届くことや、洗って泥を落とした状態で納品されることが店側から喜ばれているという。

 黒木代表(64)は「中国から安いレンコンが日本に輸入されていたので、需要があると思っていなかった」とウェブ商談前までの認識を振り返る。コロナ禍で主力である関東向けの出荷量が減ったことが、輸出に挑戦する契機になったという。

 市場外の直接取引は、生産者側の意向が価格に反映されやすいのも魅力で「価格ではなく品質で勝負できるのは望むところ。より多くの香港の方々に知ってもらえたら」と黒木代表。取引先の料理店の数を増やしたい考えだ。(大橋諒)

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