東京五輪・パラリンピックの選手村=東京・晴海

 東京五輪 大会期間中の感染者隔離対策(イメージ)

 東京五輪・パラリンピックで選手らに新型コロナウイルスの感染者が出た場合に備え、大会組織委員会が軽症者や無症状者向けの療養施設として、選手村外に約300室のホテル1棟を独自に借り上げる方針を固めたことが10日、分かった。複数の大会関係者が明らかにした。隔離措置を取る療養期間は原則10日間とし、看護師らが24時間態勢で対応に当たることを想定。頻繁な検査で感染者を早期発見し、感染拡大防止に万全を期す。

 大会期間中の感染者の具体的な隔離対策が判明するのは初めて。入院の必要がない陽性者が療養する施設は、東京・晴海の選手村から数キロに位置するホテルが候補となっている。他者への二次感染を防ぐため1棟借りとし、施設費などは数億円規模の見込み。重症者は医療機関に搬送される。

 大会には世界中から選手や関係者が集うことから、外国語対応、イスラム教の戒律に従ったハラル食の提供などにも特別対応する方向で検討を進める。療養施設への搬送は、専用車両を最大で30台程度用意し、24時間態勢で運用。搬送用の車両は、圧力差によってドライバーへの飛沫(ひまつ)感染を抑制する「陰圧改造」されたものを使用する。

 政府や組織委は大会の新型コロナ対策の柱として、選手らへの検査を徹底する方針。今年2月に組織委がまとめた「プレーブック(規則集)」初版では、選手には少なくとも4日に1度検査することが盛り込まれたが、感染力が強いとされる変異株の拡大などを受け、検査の頻度をさらに引き上げる方向で調整している。組織委は4月中にプレーブック第2版を公表する予定で、コロナ対策の具体化を急いでいる。

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