新型コロナウイルス感染への不安から、子どもの予防接種や乳児健診、病院の受診を控える保護者が増えています。受診の遅れは、子どもの発育・発達の遅れ、病気の兆候の見逃しにつながったり、ぜん息などの持病が悪化したりする可能性があります。健診会場や医療機関は感染予防対策をしています。心配せずに、必要な受診をしましょう。

 コロナ禍で浮き彫りになった問題があります。それは、子どもの親の「家庭看護力」や「ホームケア能力」です。聞きなれない方も多いと思います。家庭看護力とは、子どもが急に病気になったときに、どのタイミングで受診したらよいのか、それまでの間に何をすればよいかを適切に判断する能力です。ホームケア能力とは、子どもが病気・けがをした際に、家庭で行う症状への対応や応急処置する能力です。

 子どもの健康管理は親の責任と言われますが、出産後、退院前に赤ちゃんの観察と注意すべきこと、受診の仕方を少し学ぶだけです。その後は、どこで学ぶのでしょうか。子どもがおかしいと感じたとき、母親の大半は配偶者や親に相談するか、インターネットで調べて対処し、専門家に相談・受診する割合は2割程度と言われています。病気ではないこともありますが、親の何かおかしいとの感覚が異常の早期発見につながることがあります。

 小さなお子さんを持つ親のための健康管理教室があればよいのでしょうが。試しに、ウエブサイト「子どもの救急」http://kodomo‐qq.jp/ にアクセスしてみませんか。夜間や休日などに病院を受診するかどうか、判断の目安を提供しています。対象は生後1カ月から6カ月までのお子さんです。発熱、けいれん・ふるえ、吐き気など気になる19の症状ごとにお子さんに当てはまる症状にチェックし、自宅で様子をみてよいのか、受診が必要かを判断してくれます。薬を与えるときの注意点や、看病のポイントも示してくれる優れものです。

 (佐賀大学教育研究院医学域医学系=母性看護・助産学領域=教授 佐藤珠美)一般社団法人ヘルスサポーターズイノベーション https://www.healthsupporters-i.com

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