離婚相手から子どもの養育費を受け取っていない「ひとり親家庭」が困窮するのを防ぎたいと、佐賀県は本年度から、養育費の適切な支払いを促すための支援事業を始める。養育費の受け取りを確定させる公正証書の作成費用(上限5万円)や、保証会社との契約費用(同)を全額補助する。

 県が2019年度、ひとり親家庭2602世帯から回答を得た実態調査によると、離婚相手からの養育費の受け取りについて「取り決めをしていない」と答えたのは、母子家庭で58・1%、父子家庭で81・9%に上った。養育費の取り決めをしていない理由(複数回答)については「相手に支払う意思や能力がないと思った」が53・8%で最も多く、「相手と関わりたくなかった」が48・3%で続いた。「交渉したが、まとまらなかった」(24・8%)、「交渉が煩わしかった」(12・7%)と交渉段階で頓挫したケースも目立った。

 こうした状況を受け、県は、養育費を受けていないひとり親家庭のサポートを思い立った。公正証書の作成費用などを補助するほか、弁護士との相談会なども開催する予定で、当初予算に100万円を計上した。事業期間は22年度までの2年間を予定している。

 県こども家庭課は「養育費を受け取れず、家計が厳しいひとり親家庭は少なくない。養育費を確実に受け取れる世帯を増やしていければ」と話す。

 県内のひとり親世帯(15年度)は6039世帯。実態調査で回答した養育費受給世帯の毎月の平均受給額は、母子世帯が3万9673円、父子世帯が2万1462円となっている。(岩本大志)

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