提言した政策について状況報告を受ける生徒ら=佐賀市の弘学館高

 佐賀市清掃工場の排ガスから出る二酸化炭素(CO2)で育てた藻類で養鶏の餌を生産したところ、栄養価の高い卵ができた。佐賀市の弘学館高の生徒が提言し、市と市内の二つの事業者が協力した。佐賀のPRや回収したCO2を活用する「カーボンリサイクル」の取り組みとして注目される。

 提言したのは現3年の松尾圭吾さん、戸嶋康陽さんら。昨年10月に県内高校生の政策提言コンテストで優勝し、同12月、市に政策をプレゼンテーションした。

 市バイオマス産業推進課、さが藻類バイオマス協議会が賛同し、CO2で藻類培養を手掛けるアルビータ(中西元社長)、養鶏業とパンなどの製造販売を行うムーラン・ルージュ(石井利英社長)と協議した。もともとはムツゴロウを養殖する案だったが、藻類が淡水性であることなどから別の実現方法を探り、養鶏の餌にすることにした。

 約1カ月の短期実験では、卵1個に含まれる抗酸化作用の成分が多く、通常の卵の約250倍だった。このほか、黄身が濃いなどの効果があり、今後は長期実験に取り組む。

 石井社長らが3月中旬、同校を訪れ、生徒らに報告した。石井社長は「こんなに数字で違いが出るとは驚いた」といい、「少しでも佐賀をPRしたいという高校生の思いに共感した。佐賀の人が自慢できる商品にしたい」と話した。試作品の卵を見た松尾さんは「これをきっかけに、CO2の活用がもっと広がれば」と期待した。(森田夏穂)

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