コロナ下における部活の感染対策を調査した西九州大の渡瀬浩介准教授=神埼市の同大

 新型コロナウイルス下で、学校の体育・スポーツ活動と感染防止をどう両立させていくのか。西九州大健康福祉学部スポーツ健康福祉学科の渡瀬浩介准教授(63)と県中学校体育連盟が、県内中学校に行ったアンケートの中間報告をまとめた。マスク着用や手洗いの徹底、体育大会の日程を短縮して接触を減らすなど、各学校ごとに工夫をして、感染対策に取り組んでいる実態が分かる。結果は学校現場と共有し、生徒の感染対策に役立ててもらう。

 アンケートは、各学校の感染対策を記述してもらう形で、昨年10月に実施し、約70校から回答があった。

 報告では、各学校の具体的な取り組みが紹介された。ある学校では、体育や部活動中でも集合時にマスクを着用し、外す時は声出しをしないなどのルールを設けて飛沫を防止したり、体調チェックシートを導入。また、体育大会で接触のある競技をなくし、保護者の入場を制限や無観客にしたところもあった。

 対策にあたった教員からは「夏場の熱中症対策とコロナ対策の同時進行が難しかった」や、「スポーツでは配慮しなければならない部分がかなり増え、仕事量及び精神的な負担があるのは否めない」など、現場の負担増加を訴える声もあった。

 一方で「体調管理に今まで以上に気を配り、例年よりけがや体調不良者が減った」「体育大会のプログラム縮小や午前中開催は好評で、今後もこの形を考えている」など、プラスに捉える意見もあった。

 渡瀬准教授は「各学校が地域・生徒の実情に根ざした感染対策を取っている。参考にして、よい部分は取り入れてもらいたい」と話す。部活動のクラスター(感染者集団)で誹謗中傷の報告もあったとして「感染対策とともに、生徒の心の教育を充実させることも急務だ」と指摘した。

 アンケートの中間報告は県内各中学校に配布した。(山口源貴)

 

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