1年越しの入学式を終え、写真撮影後に同級生の日南瑶さん(左)と談笑する中尾梨菜さん=佐賀市文化会館(撮影・山口源貴)

 コロナ禍で大学にあまり通えず、思い描いた学生生活を送れていなかった佐賀大の新2年生たちが2日、1年越しとなった入学式で初めて一堂に会した。「大学に入ったことを実感できた。人生の節目になった」。農学部の中尾梨菜さん(19)は式を開いてくれたことに感謝しつつ、晴れやかな笑顔を見せた。

 熊本県出身で、1年前に佐賀市内で1人暮らしを始めた。「大人数で受講して、友達とわいわいしたり…」。入学前にイメージしていた「キラキラしたキャンパスライフ」はすぐにかすんだ。コロナで入学式は中止になり、前期の授業はすべてオンライン。「授業は一方通行。友達もできず、講義後に確認し合うこともできない。学びの質が下がっている」と不安を抱えていた。

 小中高校は再開するも、佐賀大も含めて大学の対面学習はなかなか再開しない。「大学は規模が違うし、遊びの幅も広くて、いろんな人と接触するから仕方ない」と納得しようとした。10月からの後期は体育など対面で受けられる授業から選んだが、2割止まり。それでも授業やアルバイトを通して友達ができ、イメージしていた大学生活に少しずつ近づいていった。

 1年前に用意したスーツで入学式の会場へ。新2年制の入学式には、対象学生の3割にあたる約500人が参加した。学生と大学幹部のシンプルな式だったが、「学長や学生代表の言葉を聞いて身が引き締まる思いがした」という。

 中尾さんの場合、新年度の前期はほぼすべて対面授業になる。高校生の時に佐賀県農業大学校の学生によるタマネギのべと病の発表を聞く機会があり、タマネギの育種に興味を持った。コロナ感染の再拡大の不安は消えないが、「2年からは育種の基礎を学べるので楽しみ」と胸を高鳴らせる。(宮﨑勝)

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