復顔された弥生人

甕棺墓の中の人骨(今回複顔された人骨ではありません)

 約2000年前の弥生時代、北部九州では「甕棺(かめかん)」と呼ばれる土器のひつぎが大量に作られました。吉野ケ里遺跡からも3000基を超える甕棺墓が発見されています。そのひつぎの中から約300体の弥生人骨も発見されていて、その顔立ちは、弥生時代より前に日本列島に住んでいた縄文時代の縄文人とは少し違う「渡来系弥生人」と言われ、大陸系の特徴を多く持っています。

 実は、日本列島は火山が多いため、その酸性土壌の関係でお墓の中の人骨が時間と共に溶けてしまいます。だから、土の入らない甕棺の中か貝殻などのカルシウムが大量に含まれる砂地や、地下水の多い泥の中から人骨は発見されます。

 今月の7日から21日まで吉野ケ里歴史公園の展示室では、吉野ケ里から発見された人骨と唐津市呼子町大友遺跡から発見された人骨から復顔された顔が展示されました。大友遺跡の人骨は「在来系弥生人」と呼ばれる縄文人の特徴があり、並べると対照的です。骨だけ見ても普通の人では顔はなかなか想像できませんが、復顔されるとリアルに伝わります。でも、どちらもそんな遠い昔の人の顔には思えず、身近な日本人の顔だなあと思いました。

(福田幸夫 吉野ケ里ガイド)

このエントリーをはてなブックマークに追加