オスプレイの配備が予定されている佐賀空港

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画で、九州防衛局が駐屯地候補地の地権者が所属する県有明海漁協南川副支所の組合員らに1平方メートル当たり4350円の買収額を提示したことが25日、関係者への取材で分かった。候補地は佐賀市川副町の空港西側の約33ヘクタールで、買収総額は約14億円に上る。

 候補地は県有明海漁協南川副支所が所有し、地権者が約250人いる。関係者によると、九州防衛局の広瀬律子局長らが3月中旬に南川副支所を訪れたほか、24日から3日間の日程で、地権者でもある組合員を地区ごとに集めて配備計画や振興策を説明しており、その中で駐屯地候補地の買収額を示す場面があった。

 防衛局が早期開催を求めていた地権者説明会に関して県有明海漁協は昨年10月、ノリ漁期が終わる春以降に受けると回答していた。ノリ漁はシーズン最終の入札を4月16日に控えており、先行する防衛局の動きに反発も出そうだ。

 25日の組合員への説明後、南川副支所前で記者団の取材に応じた広瀬局長は「先方から少人数での意見交換会を持ちたいと言われた」と趣旨を説明し、本格的な地権者説明会に向けた調整の一環という認識を示した。買収額の提示に関しては「控えさせてほしい」と明言を避けた。

 防衛省側は16日の県議会特別委員会で、地権者説明会は「調整中」とし、予定地の土地価格に関しては「不動産鑑定の評価を踏まえる」と答弁していた。

 九州防衛局は漁協支所への説明で、駐屯地候補地の価格の参考事例として、2015年7月、県が空港駐車場を拡張するために、南川副支所が所有する約3ヘクタールを買収した際の土地評価額「1平方メートル当たり3500円」に言及したことがある。(取材班)

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