小城市長選の期日前投票者数は、前回2017年を上回るペースで推移している=23日、小城町の期日前投票所

 28日に投開票される小城市長選は終盤に入る。新人で市内の文化団体代表の藤田直子候補(68)=三日月町=と、現職の江里口秀次候補(68)=小城町、4期=の2人が前回2017年に続き論戦を展開しているが、新型コロナウイルスの影響で有権者との接触が制限され、両候補とも「手応えを得にくい」と口をそろえる。投票率は前回の42%台を下回る恐れがあるとみて、街頭演説などで投票を呼び掛けている。

 藤田候補は大人数での演説会を控え、自転車での街演に専念している。江里口候補も「自分の選挙で感染者を出すわけにはいかない」と、屋内での集会を見送った。小城町の50代の男性は「候補者も前回と同じで目新しさに乏しい。選挙が盛り上がっているようには感じない」と話す。

 前回の投票率は42・81%。13年の30・67%から10ポイント以上伸びたが、2回連続で50%を下回った。コロナ禍の今回、25日までの4日間の期日前投票者数は1876人で、前回の同時期を572人上回っている。投票日の混雑を避けようと、有権者が早めの投票を意識していることが要因とみられる。

 江里口陣営は「候補が同じ顔ぶれで前回の得票を下回れば、市政が悪くなったという評価につながりかねない」と考え、密集を避けるために選挙戦序盤は控えていた演説場所の告知をインターネットで配信するようにした。

 05年の4町合併以降、選挙戦になったのは4回目。藤田候補の出馬表明は告示の1カ月前だったが、首長のなり手不足が全国的に取り沙汰される中、こうして選挙戦になったことを歓迎する声がある。

 行政法が専門の佐賀大学経済学部の児玉弘准教授は「合併後、同じ首長の下で地域はどう変わったのか。この16年間を検証するという観点でも今回の選挙は大きな意義がある」と話している。(谷口大輔)

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