藤田直子候補(左)と、江里口秀次候補

 28日に投開票される小城市長選は、新人で市内の文化団体代表の藤田直子候補(68)=三日月町=と、5選を目指す現職の江里口秀次候補=小城町、4期=の2人が論戦を繰り広げている。藤田候補は政党や団体の支援を受けずに自転車で市内を回り、市民との対話による浸透を目指す。江里口候補は多選批判の広がりを警戒し、1日20カ所以上で街頭演説を重ねて支持を呼び掛けている。

 選挙戦は前回2017年と同じ顔合わせで、05年の4町合併以降、4期16年に及ぶ現市政への評価や、多久市との公立病院の統合計画の是非などが争点になっている。

 藤田候補は公立病院の統合に反対の姿勢を打ち出している。新しい統合病院の建設地になっている多久市東多久町の農地が浸水想定地域に位置していることから「市民の安全が守れない」と指摘、計画を撤回して既存の市民病院を存続させると主張している。

 自転車で市内を回り、歩行者や買い物客らに公約を載せたビラを配って支持を求めている。24日までの3日間、公民館などで開いた集会では、他の旧3町に比べて人口減少が顕著な芦刈町の現状などを示し「この16年で中心部と周辺地域の格差が広がった」と指摘、批判票の取り込みを狙う。

 病院統合の推進を公約に掲げる江里口候補は「安心して利用してもらえるように、公共交通の利便性向上も図る」と訴える。国の計画に慎重な意見がある小城町での遊水地整備については「流域一帯の水害の軽減につながる」と推進の必要性を強調し「住民の不安や意見を聴き、国に伝えていく」と理解を求めている。

 新型コロナウイルスの感染予防のため、選挙期間中は屋内での集会を開かず、街演での訴えに専念している。7支部の後援会組織や推薦を受けている自民、立憲民主両党の市議らの応援を受けて日替わりで地域をくまなく回っている。

 在任期間が「長い」という声があることに対しては「次の4年間でやるべきことを丁寧に伝えていくしかない」と江里口候補。会員制交流サイト(SNS)で演説の動画も配信し支持拡大を目指す。(谷口大輔)

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