閉園式で別れを惜しんだ同窓会や唐津市の関係者たち=唐津市西城内の唐津幼稚園

閉園を迎える唐津幼稚園の園舎

アルバムや制服を懐かしそうに眺める卒園生たち

園名板を峰達郎市長に手渡す田島徳子園長=唐津市西城内の唐津幼稚園

長年変わらないデザインの白襟付きの制服=唐津市西城内の唐津幼稚園

別れの歌を歌う園児たち=唐津市西城内の唐津幼稚園

アルバムや制服を懐かしそうに眺める卒園生たち=唐津市西城内の唐津幼稚園

1917(大正6)年度の唐津幼稚園の第1期の卒園生たち

2代目になる滑り台「しろくまちゃん」。卒園生が代わる代わる写真を撮っていた=唐津市西城内の唐津幼稚園

 県内初の公立幼稚園として設立された唐津幼稚園が、少子化や保育へのニーズの変化による入園者の減少を受け、3月末で104年の歴史に幕を下ろす。24日に唐津市西城内の同園で閉園式が開かれ、多くの卒園生らが園との別れを惜しんだ。

 唐津幼稚園は1912(明治45)年に唐津婦人会が十人町に設立した。経営に行き詰まり、17(大正6)年に唐津町立で現市役所に唐津尋常高等小学校付設として開園。3年後に独立して現市民会館に園舎を建設し、1969(昭和44)年に現在地に移転した。

 ■入園者が減少

 送迎バスや給食の提供、預かり保育がなく、保護者が求めるニーズと合わなくなって、近年は入園者が減少。民営化の方針だったが、応募が見込めず閉園となった。本年度は年長児と年中児の17人が在籍。1万959人が卒園した。

 式典には田島徳子園長や歴代園長、同窓会、市の関係者など65人が参加した。峰達郎市長は「地域と築いてきた幼児教育のあり方は、これからも市の教育行政に受け継がれると期待する」とあいさつ。在籍園児たちと参加者全員で、園歌を合唱した。

 式の後には新型コロナ対策をした上で園を開放した。1期生や旧園舎のモノクロ写真、曳山遊びで60年以上使った台車、大正時代のひな人形などを展示。多世代にわたる卒園生が訪れ、元職員らと思い出話に花を咲かせた。「しろくまちゃん」の愛称がある白い滑り台の前でも、代わる代わる写真を撮る姿があった。

 卒園生で教諭や園長として約40年勤めた仁平須美子さん(88)は「憧れだった先生として、園で子どもたちと同じように走り回ってきた。いろんな子がいて、一人一人に合わせた幼児教育の大切さを子どもたちから教わった」と振り返った。

 ■思い出それぞれ

 2人の息子を通わせ、自身も卒園生の岩田真理さん(49)=山口県長門市=は「息子は内気で園に行きたがらない時期もあって、門の前までドキドキしながら行っていたのを思い出した」と目を細めた。母親の市丸妙子さん(89)=唐津市=と訪れ、2世代で卒園生という恵さん(56)=福岡市=は「お金を握って一人で園までバスで通い、初めは母が心配でついて行ってたみたい。白い襟の制服が変わらず懐かしい」と言い、「時代の移り変わりだけど、やっぱり寂しいですね」と園舎を見つめた。閉園を惜しむ声は園にも寄せられたという。

 園舎は残し、これまで同様に近くの大志小の放課後児童クラブの拠点として活用する。県内の国公立幼稚園は2005年度に13園あったのが、新年度には7園に減る。(横田千晶)

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