新聞やテレビなどでよく見聞きする健康や医療に関する言葉。このコーナーでは、何となく知っていそうで知らない用語をまとめました。
※参考 健康用語辞典 e―ヘルスネット(厚生労働省)など

 

健康寿命

 国連の世界保健機関(WHO)が提唱した新しい指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指す。これまでの平均寿命は介護を要する期間が含まれ、生涯の健康な時期と大きな開きがあると指摘されていた。特に日本では寝たきりの期間が欧米各国と比べ、6年以上長いと指摘され、「健康寿命の延伸」が課題となっている。

生活習慣病

 生活習慣が原因で起こる疾患の総称。重篤な疾患の要因となる。食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称で、以前は「成人病」と呼ばれていた。

BMI

  Body Mass Index(ボディ・マス指数)。[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値で、肥満や低体重(やせ)の判定に用いる。肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、計算方法は世界共通だが、肥満の判定基準は国によって異なる。WHOの基準では30以上を「肥満」としている。日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類される。

歯周病

 歯と歯ぐき(歯肉)のすきま(歯周ポケット)から侵入した細菌が、歯肉に炎症を引き起こし、さらに歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまう病気。虫歯と異なり痛みが出ず、気づかないうちに進行することが多い。

プライマリーケア

 患者が最初に利用する治療。最初に利用する医療は、地域の医師による総合的な診断処置および指導であるべきとする考え方に基づいている。初期治療、一次医療ともいう。プライマリーケアを担う医師は、各専門診療科別の専門医と区別して総合医と呼ばれ、家庭医、総合診療医、総合内科医がこれに当たる。

ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)

 強酸性の胃の中にすみつき、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんにかかわっている。生物が生きていけない強酸性の胃の中で、胃粘膜の物質を強アルカリに変える酵素を出して自分を囲み、強酸性と中和しているとされる。治療は抗生物質を使う。

脳死

 自発的な心臓の動きや呼吸などの生きるうえで欠かせない機能を司る脳幹を含めた脳のすべての機能が停止し、回復が望めない状態。そのため人工呼吸器などの生命維持装置を使って、それらの機能を維持する必要がある。同様に意識がない植物状態は、脳幹の機能が停止しておらず、自発的な体温調整や呼吸の機能が失われていない。

ポリープ

 胃や大腸、子宮頸(けい)部や尿道などさまざまな臓器の粘膜に、内視鏡検査などで見られるいぼのように盛り上がっている部分を総称したもの。良性と悪性(いわゆるがん)がある。良性の場合には治療が不要なことも多く、そのまま経過を観察していく。悪性の場合や悪性になる可能性が高いときには、手術で取り除くなどの治療を行う。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

 腹の周りの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか二つ以上を併せ持った状態。内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなる。しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備軍でも、併発することで動脈硬化が急速に進行する。

レセプト

 患者が受けた診療について、医療機関が健保組合などの公的医療保険の運営者に請求する医療費の明細書のことで、診療や処方した薬の費用が記載されている。医療機関と保険運営者の間だけのやり取りで患者には知らされていなかったが、厚生労働省は医療機関に対し、2005年4月から患者に開示するよう義務付けた。

8020運動

 自分の歯が20本以上あれば食生活に大きな支障を生じないとの研究に基づき、80歳で20本の歯を残そうとする運動。厚生労働省と日本歯科医師会が推進している。20本以上の歯を持つ高齢者はそれ未満の人に比べ、活動的で、寝たきりとなることも少ないなど多くの報告がされている。

アレルギー

 本来、無害であるはずの抗原に対する免疫反応によって引き起こされる疾患。免疫反応は外来の異物を排除するために働く、生体にとって不可欠な生理機能である。じんま疹、気管支ぜんそく、花粉症、薬物に対する特異反応などがある。

インターフェロン

 ウイルスや殺菌に感染したときに、細胞から分泌されるたんぱく質。ウイルスや細菌の増殖を抑えたり、がん細胞を攻撃したりするナチュラルキラー細胞を活性化する働きがある。免疫システムにとって重要な物質である。細胞自身が作り出す量はごくわずかであるが、現在ではバイオテクノロジーによって大量生産が可能となっている。医薬品としてC型肝炎の治療、がん治療などに用いられている。

インフォームドコンセント

 直訳すると「知られた上での同意」の意味で、患者が自分の病気と医療行為について、知りたいことを「知る権利」があり、治療方法を自分で決める「決定する権利」を持つことをいう。個人主義の意識が高いアメリカで生まれ、80年代半ばから日本でも必要性が認識されてきている。

かかりつけ医

 家族のかかりつけの医者、家庭医。普段から家族の病歴や健康状態をよく知っており、いざ病気になったときに的確な診断ができるほか、健康管理で適切なアドバイスをしてもらえ、予防医学からも重要な役割を担う。

血糖値

 生命活動を維持するエネルギー源であるブドウ糖の血液中の濃度。血糖は高くなれば膵臓(すいぞう)からインスリンが分泌されるなどして一定の濃度に保たれるが、糖尿病になるとインスリンが不足したり働きが悪くなって、血糖値が下がらなくなる。血糖値が低すぎても冷や汗をかいたり動悸(どうき)が起こり、ひどくなると昏睡状態に陥ることもある。

抗生物質

 微生物などがつくり、その他の微生物の増殖を阻止したり抑制する抗菌性を持つ物質。ペニシリンが代表で、肺炎や結核などの感染症だけでなく悪性腫瘍などにも用いられる。しかし、抗生物質に抵抗力を持った細菌が出現したり、種類の異なる新型肺炎が出現したりしており、薬剤抵抗性細菌の感染が多くなっている。

腫瘍

 体内で周辺組織や細胞とは無関係に自律的、過剰に増殖することによってできる細胞の塊。生命に危害を及ぼす恐れのない筋腫、脂肪腫などの良性腫瘍と、転移し無秩序、無制限な細胞分裂を繰り返し死にも至るがん腫、肉腫などの悪性腫瘍に分けられる。

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