藤田直子氏、江里口秀次氏(右から届け出順)

 28日に投開票される小城市長選は、新人で市内の文化団体代表の藤田直子氏(68)=三日月町=と、現職の江里口秀次氏(68)=4期、小城町=が市政の発展に向けた手だてなどをテーマに論戦を繰り広げている。両候補の歩みや政治への思いを紹介する。(上から届け出順)

 

■藤田直子氏(68) 英語堪能、100カ国以上訪問

 前回2017年に続き、2度目の市長選。2月末の立候補予定者説明会で「再チャレンジする」と記者団に話した。3人の息子を育て、両親もみとった。「のんびりと余生を楽しんでもいい年齢なのでしょうけれど、性に合わないみたい」と照れ笑いを浮かべる。

 小城高を卒業した後、大学進学を機に故郷の小城町を離れ、兵庫県で30年以上を過ごした。県立高校などで英語の非常勤講師を務め、医師だった夫とは09年に死別した。子どもたちは既に独立しており、父母の介護のため1人で帰郷した。

 実家のそばを通る県道は当時、長崎自動車道のインターチェンジ開設のため拡幅が計画されていた。周辺の住民の中には交通量の増加や騒音の不安を訴える人もいたが、計画は変わらなかった。「住民の声が軽視されている」。公共工事の進め方に疑問を抱き、市議会を傍聴するなどして市政の課題を見つめてきた。

 英語が堪能で、中国語やドイツ語も学び、家族や単身で欧州やアジアなどの100カ国以上を訪れたという。7年ほど前に海外との文化交流を目指す市民団体を立ち上げ、国内外の伝統芸能の発表会や講演会などを開いている。三日月町。

 

■江里口秀次氏(68) 文具卸から転身、政治の道に

 「住民が主役の町にしたい。その一心だった」。文具卸売会社の社長から転身し、政治を志した理由をこう振り返る。2000年6月、贈収賄事件での小城町長の辞職に伴う町長選に47歳で立候補、新人4人による激戦を制した。

 会社経営の傍ら、佐賀青年会議所に入ってまちづくりを考え、さまざまな提言を行ってきた。休日返上で奉仕活動に励む同世代の仲間を見て「地域で暮らす人こそが財産」と感じた。

 経営悪化で約60年続いた会社を清算する際、仲間に何度も相談に乗ってもらった。合併後の05年4月に市長になって以降、空き店舗への誘致に協力してくれた人もいる。「迷った時に道を切り開いてくれるのが人との縁」と話す。

 4期16年の市政運営で「忘れてはならない出来事」と語るのが、19年8月の佐賀豪雨。「何よりも、全ての人が安心して暮らせるまちをつくらなければいけないと思った」。5選への決意を示した20年12月の市議会一般質問で、どの課題よりも時間を割いて訴えた。

 多忙だが、1日1万歩を目標に愛犬との散歩は欠かさない。「歩くことで多くの気付きがある」。子ども3人は結婚し、妻と2人暮らし。小城町。

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