試合後、選手たちに拍手を送るサガンサポーターら。コロナ対策で入場制限がある中、今季最多の9631人が訪れた=鳥栖市の駅前不動産スタジアム(撮影・鶴澤弘樹)

 21日、鳥栖市の駅前不動産スタジアムで行われたサッカー・J1サガン鳥栖とアビスパ福岡の5年ぶりの「九州ダービー」。意地と意地がぶつかり合うライバル同士の戦いは、無得点での引き分けとなった。「絶対に負けられない」。両チームのサポーターは、並々ならぬ思いで拍手を送り続けるなど選手を鼓舞。チケットが完売したスタンドは熱く燃えた。

 J1の舞台での久々の激突に、サポーターははやる気持ちを抑えながらスタジアムに駆け付けた。福岡サポーターの会社員西田賢治郎さん(48)=みやま市=は「鳥栖の今季初失点はうちが奪ってやらないと」と気合い十分。鳥栖サポーターの女性(38)=小城市出身=は「昨夜は興奮で眠れなかった。こてんぱんにやってほしい」と圧勝に期待した。

 スタジアムはアウェー側スタンドが福岡のチームカラーのネイビー一色に。鳥栖のサポーター席から見ていた薬剤師江口華代さん(31)=長崎市=は「久しぶりの盛り上がり。最近はアウェー側がずっと寂しかった」と、闘志をむき出しにする相手を歓迎した。

 試合は前半、鳥栖が再三好機をつくりながらも得点を奪えない展開。後半、MF本田風智がヘディングでゴールネットを揺らすと一気に沸き上がった。オフサイドでノーゴールの判定となったが、周囲とグータッチして喜んだという佐賀市の女性会社員(47)は「この勢いで行けば大丈夫」と気合いを入れ直した。

 終盤は攻守が激しく入れ替わり、両サポーターとも手をたたき続けたが、そのまま試合終了。鳥栖市の男性会社員(22)は、鳥栖の開幕から6試合連続無失点のJ1タイ記録を評価しながらも「勝たないと意味がない。悔しさが大きい」と顔をゆがめた。佐賀市の会社員栗林昭裕さん(61)も「アビスパ相手に引き分けは負けたような気分。(無失点)記録より得点が欲しかった」と気持ちをあらわにした。

 福岡サポーターの濱田萌さん(22)=福岡市=は「福岡も最近は好調だったので期待していたが、鳥栖は強かった」と素直に実力を称えた。(志垣直哉)

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