1都3県の緊急事態宣言解除などについて意見を述べる山口祥義知事=佐賀県庁

 全国知事会は20日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が21日で解除されるのを前に、国への緊急提言をまとめた。変異株も含めた感染再拡大が強く懸念されるとして、PCR検査や感染経路を調べる積極的疫学調査の強化をはじめとした対策の徹底を要求。宣言の長期化で地域経済は危機的状況にあるとして、宣言の対象かどうかにかかわらず、経済的支援を全国で公平に実施するよう求めた。ワクチン接種の円滑な実施も盛り込んだ。近く国に提出する。

 会合はオンラインで行い、知事33人が参加した。提言は「変異株が全国に広がり新規感染者数も下げ止まり、再拡大の傾向が見られる地域もある」として、強力な保健・医療体制の再構築を要望。緊急事態宣言の前段階で市町村など地域限定の感染対策を可能とする「まん延防止等重点措置」が2月に創設されたことを踏まえ、同措置を柔軟に発動して再拡大を封じ込むよう提案した。

 会合で、佐賀県の山口祥義知事は緊急事態宣言が解除される1都3県に対し、「感染状況を検証、分析して感染経路を一つ一つ追える状況になるまで対策をしてほしい」と疫学調査の徹底を求めた。観光支援事業「Go To トラベル」についても「感染状況が落ち着いている地域の宿泊施設をその地域の住民が利用するといったエリアを限定した形での段階的な再開を早急に」と要望した。

 知事からは宣言長期化の影響が全国に及び、営業時間短縮に応じた飲食業をはじめ幅広い業種が厳しい状況にあるとの意見が続出。緊急提言は、宣言対象外の地域や飲食業以外の業種にも公平に対策を講じるべきだとした。ワクチンの円滑な接種に向け、供給スケジュールや副反応に関する情報の早期提供も注文。知事会はこの日、国民向けに年度末や年度初めの歓送迎会や花見、転勤などで感染が拡大しないよう注意を呼び掛ける文書も公表した。

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