自分の性別(せいべつ)や性表現(せいひょうげん)に違和感(いわかん)を持つ人などが、スカートかパンツかなど制服(せいふく)を選べる学校が増(ふ)えてきました。しかし、選ぶとなると困(こま)ってしまうかもしれません。本来は誰(だれ)がどんな服を着ても良いわけで、男性(だんせい)、女性(じょせい)向けというのは作る、売る時の話。着る人を性別で限定(げんてい)するものではありません。性別に違和感がある人だけでなく、誰でも着たい服を着て良いのです。でも、制服となると選んだ理由を公開してしまうことにもなり、ハードルは高くなります。性別や服装(ふくそう)に感じている違和感や戸惑(とまど)いを打ち明けるのはなかなか難(むずか)しく、理解(りかい)されるとも限(かぎ)らず迷(まよ)うと思います。制服選択(せんたく)をチャンスとして打ち明けたり、すでに打ち明けていたので好きな制服を選べたと言う人もいるでしょう。でも、言い出せなかった、選べなかった人も後悔(こうかい)しすぎないでください。それはそれで大丈夫(だいじょうぶ)です。制服が選べるというのは、「どちらでもいいよ」という制度(せいど)ですから、「違和感があるなら必ずこの制度を使え」ということではありません。
 言いたいことは言って良い。言いたくないことは言わなくて良いのです。伝えたい相手やタイミングは選んでみましょう。受け入れてくれそうな人にだけ伝えるというのも大事です。打ち明けた方がやりやすいことと、そうでないことがありますし、まわりの理解で大きく変わります。状況(じょうきょう)を見ながら、打ち明けるかどうかも自分で選んで決めて良いのです。無理矢理明かさせられることがあってはいけません。(浄土真宗本願寺派僧侶、日本思春期学会理事 古川潤哉)

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