避難計画の不備を指摘して日本原子力発電東海第2原発(茨城県)の運転差し止めを命じた18日の水戸地裁判決を受け、県内の反原発団体は「市民の声を受けた、まっとうな判決」と歓迎した。一方で火山の噴火リスクが争点だった広島高裁は、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを命じる仮処分決定を取り消し「最悪の事態を想定していない」と批判した。

 九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の運転差し止めを求めている「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の永野浩二事務局長は、東海第2原発の運転差し止め判決を「昨年の大飯原発に続き大きな意義がある。市民活動が実を結んだ」と評価した。伊方原発の運転容認に関しては「地震や火山がある日本列島に原発があってはならない」と指摘した。

 「立地場所で地震や津波の影響は変わる。そこに違いが出た」。東松浦郡玄海町の脇山伸太郎町長は二つの裁判結果の違いを、そう分析する。東海第2原発については「南海トラフ地震の影響を受ける可能性もあり、厳しい判決になったのでは」とし、伊方原発に関しては「立地自治体として稼働できることになってよかった」と述べた。

 県原子力安全対策課は「原発訴訟ではさまざまな判断がなされてきており、今回の二つの判決も司法の判断の一つとして受け止めている。引き続き注視していきたい」と話した。九州電力は「本件の当事者ではないため、コメントする立場にない」とした。(岩本大志、中村健人)

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