31日に閉館する唐津市民会館。右奥は曳山展示場=唐津市西城内

ピアノストの坂本彩さん(左)とリサさん

 1970(昭和45)年の開館以来、約50年にわたり市民に親しまれてきた唐津市民会館が31日に閉館する。閉館を前に、日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会や感謝の意を表するセレモニーなど、さまざまな“お別れイベント”を開催し、半世紀の歩みを振り返る。

 同館の落成式は70年10月31日にあり、市民1500人が祝った。当時の新聞に「7億円(建設費)の文化の城」の見出しが躍った。建設には技術顧問として同市出身の建築家、村野藤吾(1891~1984年)が名を連ねた。

 客席数は1500(現在は1202)で、当時は九州一の施設を誇った。会議施設のほか結婚式場や食堂もあった。大ホールには長い歴史の中で美空ひばり、ピンクレディーのコンサートをはじめ、王貞治さんの講演会など多くのスターたちが舞台に立った。また、曳山(ひきやま)展示場も同時にオープンし、唐津くんちの曳山(やま)14台が一堂に観覧できるようになった。

 市は2019年、耐震性に問題があることから現地での建て替え方針を示した。先月19日、大ホールは800人以上収容をベースにするなど基本計画案がまとまった。今後、市はプロポーザル方式で設計業者を公募し、25年度中の完成を目指す。曳山展示場は当面の間、開館する。(成富禎倫)

 

■25日、日本フィル公演 坂本姉妹がソリスト

 1978年から、唐津市民会館で九州公演を続けてきた日本フィルハーモニー交響楽団が25日午後6時半から、「ありがとう市民会館」と銘打った演奏会を行う。オール・モーツァルト・プログラムで「2台のピアノのための協奏曲」では唐津にゆかりの坂本彩さん(28)、リサさん(25)姉妹がソリストを務める。

 同曲は姉妹が国際ピアノデュオコンペティション(ポーランド)やシューベルト国際ピアノデュオコンクール(チェコ)で第1位となったとき、いずれもファイナルで取り上げた。彩さんは「幸せあふれる曲で、コロナ禍の今こそ聞いてもらいたい」と言い、リサさんも「幸福感をお客さまと共有できたら」と語る。

 姉妹は現在、ドイツ国立ロストック音楽・演劇大学院に在籍中だが、コロナ禍で演奏会が開けないなどの影響が出ているという。

 姉妹は同館でのいろんな演奏会に足を運んだと言い、「いつも応援してくださる唐津の皆さんにとって思い出となる演奏会にできたら」と抱負を語る。当日は自身のスタインウェイを使用する。姉妹の息の合った掛け合いに期待が集まる。

 演奏会は日フィル・コンサートマスターの扇谷泰朋さんをリーダーに精鋭メンバーが出演。他にディベルティメントニ長調K136と交響曲第40番ト短調K550も奏でる。(成富禎倫)

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