佐賀空港滑走路上空を試験飛行する米軍オスプレイ=2016年11月8日

 「繰り返しになりますが-」。そう前置きして一字一句たがわず手元の原稿を読み上げるような防衛省の答弁が続いた。佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画について審議した16日の佐賀県議会特別委員会は、計画に反対する議員だけでなく、賛成の議員も「緊張感、やる気がない」といら立ちを募らせた。

 昨年11月、空港周辺の自治会の代表者らが九州防衛局を訪れ、住民向け説明会の開催を要望した。広瀬律子局長が応対する約束だったが、当日現場で「急きょ所用が入った」として会わなかったという。

 共産党の武藤明美議員と県民ネットワークの江口善紀議員はこの対応を疑問視し「前日や当日の朝に連絡できなかったのか」「オスプレイ以上に重要な急用が入ったのか」とただしたが、広瀬局長は「さまざまな調整をしたが、整わなかった」と繰り返した。江口議員は「この委員会で一番出ているのが『誠心誠意』というキーワードで、次が『丁寧に』ではないのか」と皮肉った。

 防衛省側は、地元漁協との協議や説明について問われても「相手方との関係もあるので詳細は控えたい」と答弁を避けた。これには計画に賛成する自民党の留守茂幸議員も「差し控えてもいいが、われわれも前に進める見地で質疑している」とくぎを刺した。

 自民党・鄙ひなの会の稲富正敏議員は「レポートを読むような答弁では胸を打たない。地権者説明会は計画の分水嶺れいだが、緊張感もやる気もないのがよく分かった。防衛省が頑張らずに誰がやるのか、県か県議会か漁協か」と姿勢を批判した。(栗林賢)

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