ごみ拾いをするパトランSAGAのメンバーたち=佐賀市の県庁前

発足して1年を迎えたパトランSAGAのメンバーたち=佐賀市のこころざしのもり

 健康づくりのためのランニングと防犯活動を兼ねた「パトロールランニング(パトラン)」に取り組む「パトランSAGAチーム」が?日、発足した。不審者などの異常がないか、走りながら目を光らせ、安心安全な地域づくりを目指す。(2020年2月24日の記事)


 佐賀県内初のパトランチーム「パトランSAGA」が発足して1年を迎えた。発足直後に新型コロナウイルスの感染が拡大し、通常通りの活動ができない時期もあったが、取り組みの輪は着実に広がってきている。

 発足1年となる2月23日は久々にメンバーが集結。7~71歳までの31人が約2時間、佐賀市内でごみ拾いをした。そろいの赤いTシャツを着て美化に励むメンバーに、市民からは「頑張ってね」「ありがとう」と温かい言葉が掛けられた。

 普段は月に5回ほど、メンバーが集まって佐賀市や鳥栖市などで活動する。だが、昨年4月に新型コロナの感染拡大で緊急事態宣言が発令されてからは、集まっての活動を自粛。代わりに、同じ日時にそれぞれの場所からビデオ電話をつなぎ、リモートでのパトランを実施してきた。

 リモートや少人数での活動は昨年11月まで続いたものの、今年2月には鹿島市でもパトランがスタート。チーム発足時は35人だったメンバーも、約85人と倍以上に増え、家族で参加する人も出てきている。

 県警本部生活安全企画課は「“ながら防犯”の一つでもあるパトランは、いろんなメリットがあり、取り組みのあるなしでは(防犯効果は)違うだろうし、こちらとしても心強い」と期待する。

 パトランが目的とする「地域の安全」「健康づくり」「人とのつながり」の“一石三鳥”の効果も表れてきた。昨年10月にはメンバーの石田一洋さん(71)がパトラン中に男児を保護して県警から感謝状を受けた。また、活動をきっかけに代表の吉冨敦思さん(44)らメンバー2人が少年補導員を委嘱された。「活動中にあいさつを返してくれる人も増え、地域とのつながりも実感できるようになった」(吉冨さん)。

 一方で課題も見えてきた。メンバーは増えたが、活動に毎回参加する人とそうでない人との差が大きくなったり、ただ走るだけだと活動の趣旨を誤解して参加する人も出てきたりしているという。活動地域も、唐津市や伊万里市など県北部には広がっていない。

 2年目となる今年は県北部での活動開始を目標に掲げ、県内全域への浸透も視野に入れる。「発信できる活動をして、多くの人に赤いTシャツを見てパトランだと認識してもらえるようになりたい」と吉冨さん。パトランの認知度アップが防犯効果向上に直結すると考えているだけに、活動のPRと実績づくりに力を入れる考えだ。(草野杏実)

 あの時、話題になったあのこと、あの人は…。以前に掲載した記事の「その後」をリポートします。随時掲載

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