午後に急きょ連絡が来て、夕方からバタバタと県JA会館で米の食味検査の記者会見が始まった。各県自慢の米を吟味する検査は、まさに真剣勝負。協会の発表が出るまで、結果はだれも分からないという。

 今回、佐賀県が開発した「さがびより」は11年連続、「夢しずく」は4年連続で最高の特Aを取った。さがびよりの11年連続は、現段階での全国最長記録だ。JA幹部は「生産者の励みになる」と声を弾ませた。

 昨年産の県内の作況指数(平年100)は81の不良。夏の日照不足、9月の台風、害虫の被害もあり、農家は苦労が続いたので、思いはひとしおだろう。「これだけ厳しい条件下でも、おいしい米ができ、品種の力も示せた」と県の幹部も胸を張った。

 さがびよりは、自慢の米粒を見てほしいと一等米を透明の袋で販売している。ただ、一等米というのはあくまで大きさや色など外形的な評価で、食味とは関係ないという。特Aの評価で、米どころ佐賀の米は名実ともにおいしく、県民はその恩恵を受けていることが証明された格好だ。

 今回、検査に全国から出された銘柄は154点で、特Aの認定は53点とここ10年で倍増。産地間の競合は厳しさを増している。一方で、食の多様化で米の消費量は毎年、約10万トンずつ減少している。食料自給率の向上を目指しながら、主食のおいしい米は余るという現実。どうにかならないのかと思うのは、私だけではないだろう。(宮里光)

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