この10年でサガハイマット(写真左端)や商業施設の立地が進んだ新鳥栖駅西側エリア=鳥栖市

 九州新幹線鹿児島ルートの全線開通に合わせて整備された新鳥栖駅(鳥栖市原古賀町)も12日、開業から10年を迎えた。駅正面の西側エリアは土地利用が進み、2013年には最先端医療を担う九州国際重粒子線がん治療センター(サガハイマット)も開設された。インバウンドの増加で乗降客は順調に推移していたが、新型コロナウイルスの影響で初めて減少に転じた。

 鳥栖市のデータによると、11年度に1日当たり1800人だった乗降客は12年度に2200人、13年度は2500人と伸び、18年度は3300人に増えた。「インバウンドや観光利用に加え、福岡都市圏へのパーク&ライドを推奨する格安市営駐車場の認知度も上がった」と市は分析する。新幹線で25分の熊本まで通勤・通学するケースは「珍しくなくなった」といい、生活圏が広がっている。

 ただ、19年度は年度末にかけての新型コロナの影響で乗降客は3280人と微減に転じた。20年度はまとまっていないが、大きく減少する見込みという。

 駅西側エリア6・8ヘクタールは、約600台収容の市営駐車場に加え、レンタカー会社や商業施設が立地した。ホテル建設予定地は未着工だが「他の新幹線新駅のようにホテルが立地すれば、にぎわい創出に弾みがつく」と市は今後に期待する。

 一方、周辺エリアは開発規制区域で「潜在能力を生かしきれていない」と市は認識している。新幹線と在来線が停まる新鳥栖駅一帯を「広域交流拠点」と位置付け、開発可能なエリアへと転換を図りつつ、にぎわいづくりと駅利用者増の相乗効果を生み出そうと計画している。(樋渡光憲)

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