佐賀県議会は10日、常任委員会の質疑があった。県立高校の入学要件に関して県教育委員会は「県外からの受験にかかる要件を緩和する」という方針を示し、県外からの進学を促す考えを示した。要件を緩和し、生徒数の減少や県外流出に歯止めをかける狙い。

 開会中の県議会文教厚生常任委で石井秀夫議員(自民)の質問に答えた。

 生徒の県外募集について、県教育振興課の伊東幸一郎課長は「生徒数が減少する中、高校を活性化するためには県外からの生徒募集は有効と考えている」と答弁した。「具体的な制度の内容については今後、県内の高校の状況などを鑑みて検討していく」とした。

 県教育振興課によると、現行の要件では、県外に住む生徒の都道府県内に志願する学科がない場合、伊万里実業高の森林環境科と有田工業高のセラミック科、デザイン科で、2012年度から全国募集を受け付けている。ただ、全国募集の入学者数は18年度に伊万里実で1人、18、19年度は有田工で2人にとどまっている。このため伊東課長は、特に全国的にも特徴的な有田工の学科を対象に21年度から「全国募集を促進していく」と強調した。

 この他の現行の主な要件は、隣接する長崎県と福岡県内の高校に通うことが地理的に困難な場合、指定された中学校から、佐賀県内の指定された高校を受験できる制度がある。家族の引っ越しや、スポーツなどの特別選抜でも受験できる。

 20年3月に卒業した中学生のうち、県外から県内の高校に入学した生徒数は437人だった。一方、県内から県外の高校へ入学したのは470人で、県外への入学者数が上回っている。

 県議会では総務、地域交流・県土整備、農林水産商工の各常任委員会も開かれた。(岩本大志)

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