「火は生き物。呼吸し、飢えて、憎しみを持つ」。1991年公開の米国映画「バックドラフト」に出てくるせりふの一つ。この映画は、優秀な消防士だった父と同じように消防士の道を歩む兄弟2人の物語。危険と隣り合わせの任務。知識、技術、体力、判断力、何より勇気を備えないと務まらない◆きょう7日は「消防記念日」。1948年に消防組織法が施行され、市町村が消防の責任を負う「自治体消防」制度が発足した日にちなむ。「自分たちが暮らす町は自分たちで守る」という意識を再確認する日でもあろう◆佐賀県は消防団の組織率(人口当たりの団員数)が日本一。親子で消防団員という人も多く、頭が下がる。一刻を争う現場でチームとして機能できるよう、団員たちは定期的に訓練を重ねる。知識、技術、体力、勇気に加え、結束力で炎に立ち向かう。近年は豪雨被害も増え、消防団の役割も増す。まさに地域のヒーローだ。ありがとう◆映画のタイトルの「バックドラフト」は、酸素不足で消えたように見える屋内の火だねが開けられたドアに酸素を求めて爆発する現象。「火は生き物」という言葉を実感する◆きょうまで春の全国火災予防運動。本年度の全国統一防火標語は「その火事を防ぐあなたに金メダル」。火という生き物を怒らせない努力なら私たちにもできる。(義)

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