3月3、4の両日に実施された佐賀県立高校の一般選抜試験について、佐賀市の大和中学校(宮原健二校長)に問題の傾向を分析してもらった。

 【国語】

 出題傾向は昨年とほぼ同じで、基本的な力の定着を見る問題が多かった。作文は、案内状の文案とその推敲を比較しての課題作文。伝えたい情報を整理し、目的に応じて簡潔に表現する力を問う出題だった。字数は昨年と同じ120字以内だが、段落構成の指定はなかった。論理的文章や文学的文章については、筆者の意見や登場人物の心情などを正確に理解し、選択肢を読み分ける出題だった。古典は漢文の『荘子』からの出題で、対話の内容を理解する力が求められた。全体を通して、言葉の意味などの語句・語彙(ごい)の知識や、時間内で文章を読み取り、内容を正確に読み解く力が問われた。

 【理科】

 昨年同様、大問5問による問題構成だった。大問1は、小門集合が出題された。問題領域としては、全領域からバランスよく出題された。生物分野は、生態系の中での微生物のはたらきについて、化学分野は、化学変化と原子・分子の中の炭酸水素ナトリウムの熱分解に関する問題だった。物理分野は、凸レンズによる像のできかたについて、地学分野は、日本の気象の特徴や露点や湿度について問われた。科学的な思考・表現や観察・実験の技能および自然事象の知識・理解について、基礎的・基本的な内容を中心として出題されていた。また、力を矢印で作図する問題や、2人の会話から考察する内容など、知識や技能を活用する問題もあった。

 【英語】

 英語を理解し、表現するなど、基礎的・基本的なコミュニケーションを問われる問題が出題されていた。大問3では、短い英文や120字程度の英文を短時間で読みこなし、内容を的確に読み取る力が問われていた。写真や表を見ながら、考え判断する問題や、タイトルを選ぶ問題もあった。また、実際の場面を想定した会話やメールのやり取りの中で、英語を理解する能力および表現する能力をみる内容だった。題材については、佐賀に関することや身近な内容が多かった。今後の対策としては、日常生活のみならず、SDGsに関する語彙や表現なども身に付けることが好ましいと考える。

 【社会】

 中学校学習指導要領に基づき、各分野から基礎的・基本的事項を問う問題が多く出題されていた。

 単なる知識の量を問うのではなく、社会的事象について諸資料に基づいて多面的・多角的に考察し、判断したり表現したりする力を問う問題も多く見られた。

 地理では、世界や日本の各地域の特徴を多面的に捉える力が問われていた。

 歴史では、佐賀の文化財や生徒の調べ学習の内容に関連づけた総合的な問題を出題していて、各時代を多面的・多角的に捉えて理解する力が問われていた。

 公民では、知識を問う問題も多かったが、社会との関連を意識した問題が多く見られた。

 【数学】

 例年通り大問5問による構成だった。大問1は計算問題を中心に基礎的・基本的な知識と技能の習得をみる問題だった。大問2は連立方程式の利用と二次方程式の記述問題が出題された。大問3は確率と文字式の利用の問題だった。数学を活用して考えたり、判断したりする整数の内容だった。大問4は関数と図形の複合問題だった。大問5は図形の問題で、相似の証明と三角形の面積や面積の比の内容だった。全体的に全学年から出題され、平易なものから知識及び技能の活用を必要とするものまで、幅広く出題されていた。指示された補助線が図示されていない内容があり、問題を把握する力も必要であった。

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