新型コロナウイルスワクチンの輸入第3便が1日、全日空機でベルギーから成田空港に到着した。米製薬大手ファイザー製で最大約26万人(約52万回)分。これで1~3便合わせて約68万人(約136万回)分が日本に届き、政府は今週から都道府県へ配送。コロナ患者の治療に当たる医療従事者らへの優先接種が週内に各地で本格化する。

 一方、ファイザーは1日、ワクチンを日本でも零下15~25度で最大2週間保管できるようになったと発表した。国の審査機関が認め、添付文書を改訂した。これまでは零下60~80度での保管が必要だったが、管理が容易になると期待される。

 政府は、3月中に最大約133万人(約266万回)分を供給するとし、都道府県に割り当てた分の配送を急ピッチで進める。医療従事者470万人と65歳以上の高齢者3600万人が2回接種するのに必要な量は、6月末までに届ける方針。輸出元の欧州連合(EU)の承認が前提となるが、ファイザーと大枠で合意したという。

 兵庫県の担当者は取材に「3月第1~2週に約4万回分のワクチンが届く見込み」、佐賀県も「第2週までに約1万回分が到着する予定だ」と回答。沖縄県は「現状では全施設に配送できる量はなく、主に重点医療機関を中心にする」、富山県は「病院側でシフトを組むなど用意が必要。接種開始は第2週になるのではないか」としている。

 愛知県は「国から具体的な到着時期の連絡が来ない。病院側も受け入れ準備をする必要があり、余裕を持って情報提供してほしい」と訴えた。

 ワクチンを巡っては、安全性を確認するための先行接種が2月17日から一部の医療従事者を対象にスタートした。厚労省は今月1日、先行接種をしている医療機関の冷凍庫が故障し、接種約千回分のワクチン172瓶が使用不能になったと発表した。医療機関名や地域は非公表。2日に代替品に交換し、原因を調べる。

 政府は高齢者への接種は4月12日から始め、同月26日の週から本格的に始める構えだ。首相官邸は1日、高齢者に対する接種券の送付は「標準的には4月23日ごろまでの接種開始に近い時期を想定している」とツイッターで公表した。

 65歳未満でも基礎疾患がある人や、高齢者施設などで働く人は優先となる。65歳未満の人向けへの接種は、7月以降との見通しが強まっている。【共同】

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