「佐賀城本丸クラシックス」シリーズ第1弾の「島義勇入北記」

 佐賀城本丸歴史館(七田忠昭館長)が、幕末維新期の古文書を活字化する新シリーズ「佐賀城本丸クラシックス」を3月から発刊する。これまで埋もれていた一次的資料を掘り起こし、近代日本の礎を築いた佐賀の七賢人らの足跡に迫る。

 第1弾は、後に「北海道開拓の父」と呼ばれる島義勇(しま・よしたけ)(1822~1874年)の「入北記(にゅうほくき)」。明治新政府の北海道開拓判官として赴く10年以上前の佐賀藩士時代の記録で、藩主鍋島直正(閑叟=かんそう)の命で北海道から樺太を調査した。この体験が、明治に入って北海道開拓に生かされていった過程がうかがえる。

 「入北記」は原本の一部が所在不明となっており、北海道大学などの協力で原本や写し、記録写真を寄せ集めて全体像をほぼ再現した。本格的な出版は初めてで、調査・編集は佐賀城本丸歴史館の藤井祐介学芸員が担当した。

 「クラシックス」シリーズは、2010年度から5年間で15冊刊行した「佐賀偉人伝」シリーズの後企画の位置付け。今後は、江藤新平の関係書簡、大木喬任(たかとう)の談話筆記、副島種臣(たねおみ)の関係書簡などを予定している。

 本丸歴史館は「佐賀偉人伝シリーズは、明治維新150年の顕彰に大きく役立った。その趣旨を継いで、研究者だけでなく、一般の人も広く利用できるように読みやすく翻刻したい」と話している。

 「島義勇入北記」は3月7日発行予定。菊判252ページ。5800円(税別)。(古賀史生)

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