記念品を手に喜ぶ神埼清明高の卒業生たち=神埼市の同校

ミマツ工芸が手掛けた卒業記念品「モバイルキャッチャー」。側面に校章と校名、2021が刻印されている

 家具部品製造や装飾加工を手掛ける神埼市千代田町の「ミマツ工芸」(實松英樹代表)が、地元の神埼清明高の卒業記念品を製作、1日に開かれた卒業式で卒業生約160人に贈られた。豪雨や新型コロナ禍で苦境に立つ地場業者支援の思いも込めた学校側の計らいで、卒業生も業者も同じ地域のつながりに思いをはせながら喜びをかみしめた。

 記念品は、スマートフォンやタブレットを置いて使えるホルダー「モバイルキャッチャー」。使いやすさや心地よさを考え、高さや角度、重さを追求した製品で、側面に校章などが刻印されている。

 同校はこれまで、印鑑や目覚まし時計を贈っていたが、昨夏の豪雨や新型コロナウイルスの感染拡大が地元業者の経営に影を落としていることを踏まえ、「何か支援や還元ができないか」と検討。豪雨で浸水被害を受けたミマツ工芸のことを知り、ホルダーも「時代にも生徒にも合い、生徒、業者とも喜んでくれる」と依頼した。

 「うれしいサプライズだった」と實松さん。「どんな場所でも使えて、記念品を見た時に後輩を気に掛けたり、母校への愛着を深めたりするきっかけになれば」と、刻印する文字やレイアウトにこだわった。「通常は納品は郵送が主だが、地元の高校なので『直接持って行こう』と思えるのもうれしく、ありがたかった」と目を細めた。

 卒業生の荒木拓海さん=上峰町=は「皿洗いなどの時に使いたい」と笑い、中川稜太さん=みやき町=は「地元とのつながりや助け合いは大事だし、使う人のことを考えての記念品なので、みんな使うと思う」と話した。(西浦福紗)

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