衆院予算委で、挙手する菅首相(右手前から2人目)に割って入り答弁に向かう総務省の原邦彰官房長(中央)。手前中央は委員長に抗議する野党理事ら=2月22日

 今国会の予算審議で、菅義偉首相の答弁機会を巡る政府と野党の攻防が昨年よりも激しさを増している。首相への質問に対し、指名されていない閣僚が「助け舟」で割って入り答弁する光景はよくあるが、首相が立つまで野党が着席を渋る抵抗戦術に出るようになったためだ。当意即妙の受け答えが苦手な首相をできる限り引きずり出す狙いで、野党の粘り腰に「根負け」する場面も出てきた。

 2月22日の衆院予算委員会。総務省幹部の違法接待問題で、立憲民主党の大串博志氏は首相に対し、事実関係を長男正剛氏に確認したか繰り返し尋ねた。見かねた武田良太総務相が演台に歩み寄ると、大串氏は武田氏を追い払うしぐさをしながら何度も「関係ない」と声を張り上げ、首相の答弁を求め続けた。

 2月15日は野田佳彦元首相が「党首討論のつもりで」臨むと宣言し、首相のみを指名。なお手を挙げる西村康稔経済再生担当相を「首相を目指しているかもしれないが勘弁して」と制した。閣僚と野党議員が互いに譲らず、双方が立ったままとなる時間帯も多い。

 予算委は参院の基本的質疑などを除き、政府答弁も質疑時間に算入される。閣僚の説明で時間を稼ぎたい政府側と、首相の思いや本音に迫りたい野党のせめぎ合いは安倍政権当時から続く。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加