佐賀県の消防防災ヘリコプター(防災ヘリ)が3月末から導入されるのを前に、県防災航空隊と唐津市消防本部の合同訓練が22日、唐津市の市浄水センター運動広場で行われた。唐津市の神集島で林野火災があったと想定し、放水までの動きを確認した。
県防災ヘリと消防本部との合同訓練は県内で初めてで、隊員ら約30人が参加した。佐賀市川副町の防災航空センターから同運動広場を経由して消防隊員らが乗り込み、神集島漁港の空き地まで飛行を確認した。消火用の水をバケットにくむ給水や、海上でヘリにつり下げたバケットを放水する訓練にも取り組んだ。
佐賀市のセンターから唐津市の運動広場までの所要時間は17分、隊員を乗せて神集島に降りるまでが約5分だった。県内では唐津市の離島が最も遠く、20分前後で着陸できるという。
航空隊の青木靖博副隊長(43)は「唐津は海沿いで鳥が多いなど、地域によって空の状況が変わる。全ての消防本部が空のことは初めてなのでスムーズに連携していきたい」と話した。防災ヘリは3月28日から運航を始める。今後は他の消防本部とも山岳救助などの訓練に取り組む。(横田千晶)